Go for Adventure to Dubai Nature

自然のままのドバイを訪れる

ドバイでぜひとも訪れてみたかったのが、砂漠である。もともとが砂漠の国であるから、都市部でもいたるところで砂の大地が顔を覗かせてはいる。だが茫洋としてどこまでも広がる砂の大地という風景は、日本でお目にかかれるものではない。広がりゆく砂の海と降り注ぐ陽光の中に立ち、その感触を肌に焼き付けておきたかった。
砂漠をバギーで走破する「デザートサファリ」は、市街地からかなり離れた場所にある。雇い入れたトヨタの四駆で走り続けることおよそ一時間。
ハイウェイ並みに整備された道路を、ほんの数メートルという車間距離で猛然と飛ばしていく。スピードメーターに目をやると優に140キロは出ているのだが、周りの車もみな、その調子である。こちらは気が気ではないが、ドライバー氏は平然とアクセルを踏み続ける。何ごともインシャアッラー…神の御心のままに、ということなのだろうか。

砂漠の砂は粒が小さく軽いため、少しの風で吹き寄せられ、美しい「風紋」を作り上げる。
初めて見る砂漠は、予想以上にダイナミックな場所だった。砂の原野というよりも砂の丘が幾重にも連なったような起伏がある。高低差にして5メートル以上はありそうだ。実際に車を「砂の谷間」に進めていくと、周囲は壁に囲まれたような状態になってしまって、まったく視界が利かない。写真や映像で見慣れた、あの砂漠の風景とは異質な世界だ。いくつかの丘を昇り降りしながら進み、ようやく見晴らしの良い場所に出た。 同乗したツアーガイドのOKが出たので、車を降りて砂漠に立ってみる。思ったよりも砂はひんやりと冷たい。その表面には風によってさざ波のような文様が刻まれ、陽の光を受けて微妙な陰影を作り上げている。ひとつとして同じ文様はなく、それが見渡す限りに連なり、広がっている。砂と太陽が作り出す自然の美には、神々しささえも感じられる。

Empower Your Dream

強いエネルギーがあってこそ夢は実現する

光の当たり具合や風紋の違いによって、砂の丘はさまざまな表情を見せる。見ていて飽きることがない。
世界には人が住むには厳しい地域がいくつかあるが、砂漠地帯は中でも最も過酷な環境のひとつだろう。乏しい水分、昼夜の激しい寒暖差、砂ばかりの痩せきった土地。夏ともなれば50度にも達する気温。そんな容赦のない厳しさを持つ反面、時に自然はこの世のものとも思われぬほど美しい光景を見せてくれる。古来、この地に暮らす純朴な人々はそこに神の姿を見出し、畏敬の念を抱いたことだろう。自分たちは神によって生かされている存在であり、すべては神の御心次第である、と。 そうした神への畏れとは別に、人は人として自ら懸命にその日を生きてきた。より高く、より大きく、今日よりも豊かで、美しく輝く明日を信じて。その結果が、今のこの国の発展を支え、さらに推し進める力となっているのだろう。
夢のないところに希望はなく、希望なくして人は生きていけない。だが夢は見るだけでは現実にはならない。常に顔を上げ、前へ進もうとする力強さがあってこそ、それを現実のものとすることができる。そんなことをあらためて感じた、ドバイの旅である。
遊覧飛行とともに、このデザートサファリも観光スポットとして人気のようだ。念のため申し添えるが、参加する場合にはカメラ類の砂対策を怠りなく。油断しているとわずかな隙間に細かな砂が入り込み、最悪の場合カメラが使用不能になってしまうので要注意。
  • このエントリーをはてなブックマークに追加  
  •   
  •  


The Exciting World of Beauty.
Kitamura Clinic
COPYRIGHT 2014 KITAMURA CLINIC ALL RIGHT.RESERVED. Reproduction or republications without explicit permission is prohibited.
掲載の記事・写真・イラスト等のすべてのコンテンツの無断複写・転載を禁じます。